アーセナルのダビド・ラヤ:ゴールデングローブ3度、経歴とプレースタイル
レンタルで来たGKが、いまはリーグ優勝チームの最後尾に立っています。ダビド・ラヤのアーセナルでの日々を一行でまとめると、そういう話になります。加入当初は賛否の分かれた補強でしたが、筆者は、チームの守備が積み上がっていく過程と彼の在籍期間はきれいに重なっていると見ています。
この記事では、プレミアリーグ公式サイト、サッカーキング、Goal.com日本版などの公表情報をもとに、ラヤの基本データ、ブラックバーンから始まるイングランドでのキャリア、アーセナルでの歩み、そしてプレースタイルの変化を整理します。
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 生年月日 | 1995年9月15日 |
| 出身地 | スペイン・バルセロナ |
| 国籍 | スペイン |
| 身長 | 183cm |
| ポジション | ゴールキーパー |
| 加入時の背番号 | 22 |
| 利き足 | 右 |
生年月日、出身地、身長、利き足はサッカーキングの選手名鑑に記載されている内容です。
背番号については資料の記載が分かれています。 2023年8月15日の加入時にクラブが発表した背番号は22で、本稿でもこの22を採っています。一方、サッカーキングの選手名鑑は現在の背番号を「1」と記載しています。どちらが最新かは本稿では確認できていないため、両方の記載をそのまま併記しておきます。
経歴:ブラックバーンからブレントフォードへ
サッカーキングの選手名鑑によれば、ラヤのキャリアはイングランド2部のブラックバーンから始まります。2014-15シーズンには4部のサウスポートへのレンタルを挟み、以降はブラックバーンで年数を重ねました。2017-18シーズンは3部、それ以外は2部というリーグ環境です。
2019-20シーズンからは当時2部のブレントフォードに移り、クラブのプレミアリーグ昇格を経験しました。Goal.com日本版は、アーセナル加入の前年にあたるシーズンについて「全38試合に出場し、セーブ数やタッチ数、ロングパス成功数でリーグトップのスタッツを残した」と紹介しています。
スペイン生まれのGKがイングランドの下部リーグを地道に上がってきた、という経歴です。筆者は、派手さはないものの、ボールを足で扱う部分の評価はブレントフォード時代からすでに高かったと見ています。
アーセナル加入:まずはレンタルから
Goal.com日本版によれば、アーセナルへの加入が発表されたのは2023年8月15日。シーズンレンタルで、レンタル料は300万ポンド、買い取りオプションは約2700万ポンドと報じられました(金額は報道ベース)。同記事では当時27歳、背番号は22と記されています。
同記事が触れているとおり、加入時点ではアーロン・ラムズデールが正GKでした。正GK争いはシーズンを通じての話題になります。
結果として、ラヤは2023-24シーズンにゴールデングローブ賞を受賞します。16クリーンシートはリーグ最多でした。サッカーキングは、アーセナル所属選手としては3人目の受賞だったと伝えています。翌2024-25シーズン、アーセナルは買い取りオプションを行使し、2700万ポンドでラヤを完全移籍で獲得しました。
ゴールデングローブ3度
受賞は一度では終わりませんでした。2024-25シーズンは13クリーンシートで、セルスと同数での受賞。そして2025-26シーズンには19クリーンシートで再び受賞しています。
プレミアリーグ公式サイトによれば、この19クリーンシートは37試合出場でのもので、同サイトは彼にとってプレミアリーグでの最高のシーズンだったとしています。3年連続での受賞は、ペペ・レイナ(2006/08)、ジョー・ハート(2011/13)、エデルソン(2020/22)に続くもので、同サイトはラヤがペトル・チェフとハートが分け合う最多4度の記録にあと1つと迫ったと書いています。
同サイトによれば、このシーズンの2位は、イングランドでの初シーズンで15クリーンシートを記録したマンチェスター・シティのジャンルイジ・ドンナルンマでした。アーセナルはこのシーズン、リーグ最少の27失点で22年ぶりのリーグ優勝を果たしています。
記憶に残る2つのPK
ひとつは2024年3月12日、チャンピオンズリーグ・ラウンド16セカンドレグのポルト戦(ホーム)です。1-0で勝利したものの2戦合計で決着がつかず、PK戦へ。ラヤが2本を止め、アーセナルはPK戦を4-2で制して14年ぶりのベスト8進出を決めました。
もうひとつは2026年9月12日、プレミアリーグのサンダーランド戦(アウェー)。サッカーキングによれば、ラヤはエンソ・ル・フェーのPKをストップしています。この試合ではブルーノ・ギマランイスが加入後初ゴールを決め、サカもPKを沈めて、アーセナルは2-0で勝利しました。
筆者は、ラヤの真価は派手なセーブそのものより「止めた直後にチームが前に出られる」ことにあると見ています。ポルト戦もサンダーランド戦も、彼のセーブがそのまま得点の流れを呼び込んでいるように見えます。
スタイル転換とプレースタイルの評価
ラヤ自身、自分が変わった選手であることを隠していません。サッカーキングのインタビューで彼は「ブラックバーン時代の映像を見れば、ゴールラインに立ち、クロスをカットしにいかず、ボックスの外に出ず、セーブを待つだけのGKだったことが分かる」と語っています。
転機はGKコーチのイニャキ・カニャ氏との出会いでした。ブレントフォード時代に指導を受け、アーセナルで再会した人物です。ラヤは「彼は僕のスタイルを完全に変えた。より積極的になり、まだ起こっていないことを予測するようになった」と話しています。
ビルドアップへの参加、パス精度、高い位置取り、クロスへの対応。筆者は、いまのアーセナルの最後尾に求められる仕事は、まさにこの転換の先にあるものだと見ています。
公式情報・SNS
選手個別の公式アカウントについては本稿では紹介しません。クラブ発表を追うなら、アーセナル公式サイトと公式X(@Arsenal)、日本語公式アカウント(@OfficialAFC_JP)が確実です。なお @arsenal_japan は公式サポーターズクラブのアカウントで、クラブ公式ではありません。
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参考
- https://www.premierleague.com/en/news/4604681/raya-wins-202526-premier-league-golden-glove-award
- https://www.soccer-king.jp/player/article/1699957.html
- https://www.goal.com/jp/ニュース/2023-0815-raya-arsenal-transer/blt5aa46c68a2c7bef3
- https://www.soccer-king.jp/news/world/eng/20240815/1923995.html
- https://www.soccer-king.jp/news/world/eng/20260913/2204293.html

